2013年10月4日金曜日

Apple、SONY...。

ブランドの「信者」の脳内で起こっていること


認めたくないものですが、誰もが何かに熱狂的な「信者」になるポテンシャルを持っています。信者とは、自分の好きなもの(携帯端末、政治家、都市、ブラウザ、OS、ゲーム端末...)を擁護するあまり、ほかのものを全否定してしまう人たちを指します。



人が何かの信者になるのには、ありとあらゆる要因が関わっていますが、そもそものきっかけを説明してくれるのが「社会的アイデンティティ理論」です。
これは、「人の自己認識は、自分が帰属意識を持つ社会的集団をもとに形成される」という考え方。何らかの集団に所属していると、その集団のメンバーに共感するようになり、ついつい優遇してしまいます。こうした行為はその性質上、「私たち」と(私たち以外の)「彼ら」を区別することにつながります(それでなくとも、人の脳はもともと、この線引きを設けたがるものです)。
人はさまざまな理由で、自分を何らかの集団の一員として位置づけたがります。持ち物を理由にするのも珍しくありません。米科学誌「The Psychologist」の記事では、ものとの結びつきが、人を神経系から変えてしまう可能性が指摘されています。結びつきが集団への帰属意識に転換されるわけです。
何かの信者になってしまう要因としてもうひとつ考えられるのは、経済学の用語で「サンクコスト(埋没費用)の誤り」と言われるものです。
これは買い物の失敗を取り返そうとして、さらにお金(と時間)を費やしてしまうことを指します。ライフハッカーでは以前の記事でも、ガジェットの買い替え家計の話題に絡めて、この問題を取り上げてきました。人が何かの信者になってしまうのにも、サンクコストの誤りが関わっているようなのです。
サンクコストのせいで信者になってしまう理由は簡単です。乗り換えにかかるコストの高さにゲンナリするからです。
PlayStation 3からXboxに乗り換えれば、すでに持っているたくさんのゲームソフトが無駄になります。Android端末からiPhoneに切り替えれば、これまでに買ったアプリを使い続けられないし、操作に慣れるまでに費やした時間も無駄になります。

こういうわけで、あなたの脳は今持っている端末を擁護しようとします。それであなたは信者への道を歩んでしまうのです。


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